体の免疫システムとガンの関係

体の免疫システムとガンの関係

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しばしば聞く言葉ですが、がんに対しての「免疫」を高めると、がんが小さくなるということは本当なのでしょうか。実際、民間治療の中でも、がんの免疫療法は一番ポピュラーなものだといえます。しかし、このような民間療法は非常にお金がかかりますし、治療効果は証明されているものではありません。

 

とはいっても、「免疫療法」はがんの医療現場でも存在するので、一般の人にとってはその違いが分からないまま、民間療法を試みてしまうことがあります。そもそも人間の体の免疫システムには、がん細胞を攻撃するはたらきがあるのでしょうか?

 

体の免疫システムとガンの関係

 

ウイルス感染症の一種であるエイズは、HIV(ヒト免疫不全症ウイルス)がTリンパ球に感染することで起こる病気です。免疫細胞の一種のTリンパ球の役割は、生体内で生まれた異常な細胞を発見して殺すことです。エイズを発症すると、HIVがTリンパ球を壊していくため、免疫システムに異常が起こり、患者はがんに限らずいろいろな病気にかかります。

 

多くの場合、エイズの患者のがんは、HIVのほかに第2のウイルスが感染したために発症するといわれています。たとえば、ヘルペスウイルスなどの腫瘍ウイルスが感染したために、患者ががんを発症するのです。ヘルペスウイルスが感染したとしても、健康な人であれば、がんがそこに生まれることはありません。

 

このことから推測できるのは、健康な人の体内では、ウイルスが感染することによって異常になってしまった細胞は、常にTリンパ球によって排除されているのではないか、ということです。

 

 

ウイルスとガンの関係

 

では、そのほかのウイルスの場合はどうなのでしょうか?何種類かのがん(パーキット・リンパ腫、子宮頸がん、肝臓がんなど)では、腫瘍ウイルスが軸となって役割を果たしていることが分かっています。

 

こういった腫瘍ウイルスの一部は、感染した細胞を免疫監視システムから逃れやすくする能力があることが分かっています。ステルス戦闘機がレーダーの監視に引っかからないのと同じで、つまり感染した細胞を“ステルス化”するのです。

 

 

とはいえ、ウイルス性のがんの場合、その細胞の表面にウイルスから生じる分子(つまり“異物”)があることがよくあります。この細胞は正常な細胞ではみられないので、免疫の作用を受けやすいのでしょう。

 

また、すでに予防ワクチンがある子宮頸がんですが、こうしてワクチンなどでウイルスの感染や増殖を抑えることも、がんを予防することに大きく役立ちます。


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