がん抑制遺伝子とは?

がん抑制遺伝子とは?

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がん遺伝子に比べて、がん抑制遺伝子を発見するのはなかなか難しいのです。がん遺伝子は、それを正常な細胞に取り込ませることによって、がん遺伝子かどうかを判断することができます。つまり実験で細胞をがん化することができれば、それはがん遺伝子ということになります。

 

対して、がん抑制遺伝子は、正常な細胞の中のたくさんの遺伝子のなかで、がん細胞で何かが失われたり、働かなくなったりしていることを目印に探すしか方法がありません。なので、がん遺伝子の研究に比べて、がん抑制遺伝子の研究は遅れをとっていました。

 

がん抑制遺伝子とは?

 

アメリカで1986年に最初に見つかったがん抑制遺伝子は、幼児の眼に発生するがん(網膜芽種)の原因となる遺伝子でした。この遺伝子は「RB」と名付けられ、疫学者(患者の記録を統計学的に調べる研究者)、病理学者、眼科医、それに分子生物学者たちがうまく連携プレーすることで発見できたものです。

 

このRB遺伝子がつくるたんぱく質は、細胞の中で「増殖を止めなさい」という命令を受け取ると、増殖に必要な遺伝子にスイッチが入らないようにします。なので、この遺伝子が無くなってしまうと、細胞が増殖を繰り返すこととなります。

 

 

その後、いろいろながん抑制遺伝子が発見されましたが、こういった研究には、人間の遺伝暗号のすべてを解読しようという国際的な「ヒトゲノム計画」を進展させるのにも大きな役割を果たしました。


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