ガンは、DNAの複製ミスが引き起こす

ガンは、DNAの複製ミスが引き起こす

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自己複製能力」とは、生物がもつ本質的な能力のことです。それを可能にしているのは、生物の設計図となる全遺伝子(ゲノム)の「複製」と、それに引き続き起こる「細胞分裂」です。おそらくすべての生物に見られる共通の特徴がもう一つあります。

 

それが、DNAの複製は「かなり正確なものだが、ごくまれに間違いを起こす」ということです。いったん間違うと、その子孫である細胞にも、一定の頻度で受け継がれることがわかっています。この現象を「細胞レベルでの遺伝」とよんでいます。

 

ガンは、DNAの複製ミスが引き起こす

 

ちなみに、この細胞レベルでの遺伝というのは、いわゆる子が親に似るという「個体レベルでの遺伝」とはしっかり区別して考えなければなりません。人間のような多細胞生物だと、体の一部の細胞(具体的には精子と卵子)がもつ遺伝情報だけが子孫に受け継がれ、それ以外の細胞(体細胞)がもつ遺伝情報は1代限りで、使い捨てなのです。

 

なので、生殖細胞に含まれる遺伝物質だけが、子が親に似る原因となっています。このように書くと、「体をつくるすべての細胞は同じ設計図(遺伝情報)をもっていると先生から習いました。もしそうなら、体細胞だろうが生殖細胞だろうが同じということになりませんか?」と疑問に思う人も出てくるでしょう。

 

 

たしかに、設計図に絶対間違いが起きないのであればその通りですが、ときに設計図には大変な間違いが起こる場合があり、それがどこの細胞で起こったかによって、その後どういった影響を及ぼすかが異なってきます。

 

生殖細胞自体の設計図に変化があれば、その特徴は世代を超えて子々孫々にまでずっと受け継がれることになりますが、それ以外の細胞で起こったときは、その変化は1代限りで終了します。


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